CT撮影装置の更新と口腔内デジタルスキャナーの導入

　先日こころ歯クリニックのレントゲン設備が一新されました。同時に口腔内デジタルスキャナーも導入しました(^^) まだ操作に不慣れで撮影時にはモタモタしていますが、もうしばらくご容赦下さいm(__)m

　開業時からCT撮影装置は不可欠と考え、インプラント治療、親知らずなどの抜歯、歯の根の治療などに使用してきました。まだ７年ほどしか使用していない高価な設備を一新するにはそれなりの覚悟をしています(^^; 更新した一番の理由は噛み合わせ、顎関節症の治療をさらに科学的、客観的に行うためです。噛み合わせの不調や顎関節症の影響は思わぬところに症状が現れることがあります。口腔周囲以外にも目や耳、鼻、頭、背中、腰、手足など、さらには歩けなくなったり真っ直ぐ立てない、果てはうつ状態、パニック障害など一般的に不定愁訴と言われるような症状も少なくありません。以前も書きましたが、この分野では日本の第一人者から学んできた自負があり、師匠の匠のワザを真似できない私は、誰がやっても同様の結果が出るような診断から治療へ繋がるシステムを考えていました。この考えをしたためたところ、補助金が採択されたため、今回の一新となりました。

　新しい撮影装置は口腔内デジタルスキャナーと併用することで、CT画像に歯や歯肉の状態を合成することができ、さらに別の装置で測定する顎の運動情報も合わせ、実際の顎骨の動きを３次元画像で見ることが可能となります。また気道の解析をすることで、治療前後の呼吸の状態を比較したり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療装置を製作することもできます。さらにマウスピース矯正への応用など、創意工夫次第で今までのスタイルが一変する可能性を秘めています。しかし実際に皆様のお役に立てるようになるには様々な検証、練習が必要で、宝の持ち腐れにならないように、更なる研鑽に努めて参ります。

　余談ですが、以前のCT撮影装置は私がインプラントの出張手術に伺っている北九州の歯科医院にお譲りしました。その医院では今まで撮影装置がなかったため、近隣の一般病院に依頼して撮影してもらっていたのですが、先日の手術時には設置したばかりということもあり、偶々術後撮影をしました。ところがそのインプラント体が想定外の方向に入っていて、先端が骨から突き抜けてしまっていました・・患者さんは既に帰った後でしたが、慌てて呼び戻してお詫びをしてやり直しをさせて頂き、事なきを得ました。。この手術に関しては多々反省点があるのですが、人間はミスをすることがありますので、大切なのはその確認、リカバリーができるかということ、CTを移設していて本当によかった・・と思った次第です(^^;