さて4月、診療報酬改定

　暗いニュースが多い中、希望が高鳴る新学期が始まりました。いろんな事が変わる季節です。こころ歯クリニックでは特に変化はありませんが、関連施設である長島病院の歯科では大きな変化がありました。
こちらは岡山大学歯周科の連携機関であり、医局からの派遣歯科医師による診療体制となっています。今回長年勤務して頂いた歯科医師２名の医局退職に伴う交代となり、また新たな先生にお任せすることとなりました。退職する先生とはお付き合いも長く感慨深いのですが、今後の益々のご活躍を祈念致しますm(__)m

　この春もう一つ個人的なお別れがありました。長年お付き合いのあるインプラント会社の営業の息子さんが、無事大学を卒業し、社会人となり実家の久留米に帰りました。私の友人歯科医師たちにもかわいがられ、おっさんたちにもまれながら、あどけなかった4年前とは別人の様に成長し旅立って行ったことに、嬉しさと寂しさを感じています。。歳をとると月日の流れが早いですね(^^;

　さてこの4月から診療報酬の改定がなされています。昨今の世界情勢から歯科の銀歯に用いるパラジウムが高騰していることもあり、チタンによる被せものや、CAD/CAMによる詰め物が採用されています。私が治療に際して重要視しているのはそれぞれの材料が歯にどれだけ接着するか、どれだけ毒性があるかということです。銀歯と言われる保険の金銀パラジウムは歯への接着性、毒性ともあまりお勧めできるものではないと考えています。一方チタンは毒性は低いですが、加工が非常に困難な材料で、どのくらい精密に被せものを製作できるのかしっかり確認が必要だと思います。またCAD/CAMによる被せ物、詰め物は、工業加工されたレジンブロックをCADで設計し、CAMで切削加工して製作します。このブロックは毒性は金属よりは低いと思いますが、歯に接着させるのは非常に困難です。接着しないということは虫歯のリスクは非常に高く、レジンには吸水性もあり、着色や経年劣化が懸念されます。

　歯が悪くなるパターンとして、まず小さな虫歯から始まり、レジン充填→インレー修復→根の治療、クラウン→抜歯と段々修復が大きくなる事が多くあります。再治療を5回繰り返すと大体抜歯となる事が報告されており、最初の段階で出来るだけいい材料で治療しておく事がリスクを低下させる上で重要だと思います。治療に際しては一通りの材料についてご説明する様にしていますが、利点、欠点をご理解頂き、関心を持ちよく考えてもらう事が重要と思います。