インプラント仮歯が入って・・

西日本の広い範囲に甚大な被害をもたらした西日本豪雨からようやく１年が経ちました。
当院の患者さんやスタッフも被災してしまいましたが、まだまだ以前の生活を取り戻すには時間がかかっています。１日も早い回復を衷心よりお祈り致します。
当時は日常の風景が変わり果てている様子に戦慄をおぼえました。未だに復旧工事が終わっておらず、交互通行が続いているところもあります。何もない平穏な日常のありがたさを実感すると共に、今まで大丈夫だったからという常識が通用しない時でもあります。大雨被害が発生しやすい時期を向かえるにあたり、皆様どうか安全にお過ごし下さい。

さて私の歯の治療その後です。上顎にインプラント体を埋入してから約４ヶ月、少し早めの2次手術（頭出しの手術）に若干の不安を感じながらも、主治医の先生の判断に任せ、無事に仮歯が入りました(^^)
仮とはいえ無事に歯が入ったことで安堵したところですが、少し驚いたことがありました。仮歯をインプラント体にスクリューで固定した直後少々入り具合がきついと感じていたのですが、そのうち慣れるだろうとあまり気にしていませんでした。ところが翌日から仮歯の前の歯２本に異常な痛みがあり噛むこともできなくなってしまいました。自分ですぐに調整をしましたが、全く思いもしないことでした。

天然歯どうしであればすぐになじんでしまうと思いますが、インプラントは動かないため隣の天然歯に過大な側方力がかかったためだと思います。痛い歯の咬み合わせも高くなったような感じで、調整後もしばらく不快感が続きました。もちろん主治医の先生もきちんとチェックをして下さいましたが、微妙なところは本人にしか分からないものです。患者さんにしか分からない貴重な経験をすることができました^^;

 
インプラント治療に限らず歯科治療において仮歯というのは非常に重要なものです。

当院では咬み合わせをしっかりと治すことが多いため全体的に仮歯となり、見た目も機能もしっかりと安定し問題がないことを確認した上で、最終的に義歯も含め全ていっぺんに本物の歯にすることが多くあります。

また完成した本物の歯もできるだけ仮づけにしておくことで、咬み合わせが変わってきても外れることで判断したり、周囲の状況が変わった時に歯を預かり修正することもあります。

歯の詰め物やかぶせものは人工物ですので、いくらしっかり治療をしたとしても、元々の歯にはかなう訳がありません。咬み合わせもこれが正解というものではありません。自分の治療が個々の生体に受け入れられるか慎重に経過をみていく必要があると思っています。