新型コロナ感染症による臨時休診について

　ゴールデンウィークの休暇で皆様にご迷惑をお掛けしたばかりの５月中旬、従業員からPCR検査陽性者が発生したため急遽臨時休診とさせて頂きました。皆様には大変ご迷惑、ご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。

感染は従業員の家庭からと推測され、スタッフルームでの昼食時に拡がったものと思われます。家庭内での濃厚接触が判明したため、すぐに自宅待機としましたが、すでに従業員内で拡がっていたようです・・・最終的には５名の陽性者となり、後日発熱等の症状も発生しました。。

　従来より歯科医院では、全ての方の血液や体液には感染性があるという前提の下、感染対策（スタンダードプリコーション）を行っているのが一般的で、そのため新型コロナウイルス感染症の発生から現在まで、全国の歯科医院で医療従事者ー患者間での感染拡大は発生していません。とはいえ絶対ということはないので、患者さまに感染拡大が発生しなかったことに胸を撫で下ろしています。

　今回のような昼食時の感染リスクについては以前から認識していました。昼食は個別にとるとか、時間をずらすような対策をしている歯科医院もあります。しかし私はそのようなことを従業員に強いるつもりはありません。もしそれが怖いとか嫌だと感じる従業員がいるとすれば、自分で考えて部屋を変えればいいと思っています。

以前からお伝えしているように、新型コロナウイルス感染症は致死的な病気ではありません。ウイルスに暴露しても98％が無症状や風邪程度で済みますが、残りの２％に入院が必要な症状が出て、そのうちの一部が重症化するということです。一方でリスクが高いグループには注意が必要ですが、そうでないものに対して必要以上にゼロコロナを求めることに疑問を感じています。

　当院にとって従業員同士のコミュニケーションは必須です。昼食時にはスタッフルームから笑い声が絶えません。仕事のことばかりでなく、家庭や日常のことを話しながら昼食をとること、人間らしい生活をすることを制限することが、従業員のために必要だとは思えません。同様に子供たちの学校生活にも同じ思いを持っています。子供にとっての1年1年はかけがえのないものです。人間らしい成長を育むためにも制限だらけの学校生活をそろそろ見直してもいいのではないでしょうか。

　もちろん新型コロナウイルス感染症に限らず、様々な考えの方がいらっしゃるのは当たり前です。従業員にもそれぞれの考えがあるでしょう。大切なのは自分で調べて考え行動すること、違う意見も尊重することだと思います。