カラスの勝手でしょ・・

　最近娘のお気に入りは入浴時の「ドリフの早口言葉」です。お風呂の入り口に貼り付けて、毎日ヘビーローテーションで歌っています(^^; 私も付き合わされますが、なかなかお口が疲れます。もしかしたら、あいうべ体操よりも口腔筋機能療法にいいかもしれません・・最後のオチは「カラスの勝手でしょ」ですね。
他にも「およげ！たいやきくん」と「いっぽんでもニンジン」もお気に入りです。ご存知の方はyoutubeなどで見返すとハマりますよ(^^)

　この時代、我々世代の幼少期は日本全体が経済的にとても恵まれていました。しかし日本人の平均年収はバブル景気後の1997年をピークに20年以上減少傾向が続いています。一方でアメリカなどは同じ20年間で平均年収がほぼ倍になっていますが物価上昇も大きく、ニューヨークでは年収2000万円でも中流階級だそうです。
日本は長い間所得が上がらないが物価も上がらないデフレの状態で、それ程問題が露見しませんでした。しかし近年のコロナ禍やロシア・ウクライナ戦争の影響による輸入物価の急騰を受け、あらゆる物が値上げに転じました。輸入物価上昇が原因で国内の製品、サービスの価格が上がる経済現状はコストプッシュ型インフレと言われ、デフレを脱却した訳ではなく、今後益々国民の貧困が深まっていく可能性が高いと言われています。
例えば行きつけの美容院が電気代の高騰で料金を値上げしたとします。この値上げ分は電気代として支払われ、美容師の利益が増える訳ではありません。またその電気代も電力会社が儲かる訳ではなく、海外のエネルギー生産者に支払われ、誰の所得にもならず、国民の可処分所得は下落するだけです。

　またこのインフレにより食料も危機的な状況です。日本の食料自給率は37%(2020年カロリーベース）ですが、種や肥料はほぼ輸入に依存しており、実質の自給率は１０％あるかないかと言われています。国力の低下している日本は穀物など他国に買い負けしている状態で、今後小麦の価格はもっと高騰することが予想されます。
日本の米農家は米一俵を15000円かけて生産しているにも関わらず、販売価格は7000円〜9000円にしかなりません。酪農家も設備投資を推奨されたにも関わらず国にはしごを外され、輸入飼料、燃料は高騰し、牛を殺して補助金を受け取れと・・どちらも廃業寸前に追い込まれています。輸入に依存しない仕組みを構築しないと、今後生産国が売らないと言わない保証は何もありません。
ガソリンも高いですね、何しろガソリン税に一時的であるはずの暫定税率が1974年から上乗せされ、無意味なトリガー条項も凍結されたまま、その税金に消費税が掛かっていますので、ほぼ半分が税金です。
間もなくインボイス制度が実施されますが、廃業せざるを得ない小規模事業主が増加するでしょう。太陽光発電での電力の小売事業者の消費税は、電力会社が負担しなければならなくなります。その分は全家庭の電気代に転嫁されることになっています。

　貧困は国民の自己責任ではなく、政府が必要なところにお金を投資してこなかった緊縮財政の結果です。選挙で選ばれていない民間人が政府に入り、構造改革、規制緩和の名目で自分の会社への利益誘導を行ってきました。テレビでは本当のことは分かりません。まずは知ることが大切だと思います。